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NECが熟練者の意図を学習して意思決定を模倣するAI技術を開発

July 21, 2019

 本日は以下の記事を紹介します。

 

 NECは7月17日、熟練者の過去の行動履歴データから、その卓越した認知・判断に基づく意図を意思決定モデルとして学習し、高度なスキルが要求される業務を大幅に効率化するAI技術を開発したと発表しました。同技術を、属人的な業務の意思決定プロセスに適用することにより、業務負荷を軽減することができ、業務スピードの向上が可能になるといいます。

 新技術は、逆強化学習(報酬を基に最適行動を導きだす強化学習に対して、最適行動から報酬を推定するための学習)のフレームワークを同社のアルゴリズムで拡張し、従来は技術者が行っていた意思決定モデルの構築を自動化するとしています。

 

 従来の逆強化学習では熟練者の一連の行動を単一の意思決定モデルとして学習するため、状況に応じた複雑なモデルを構築することは困難でしたが、同社のAI技術群「NEC the WISE」の1つである異種混合学習(ビッグデータに混在するデータ同士の関連性から多数の規則性を自動で発見し、分析するデータに応じて参照する規則を自動で切り替える技術)を拡張して、行動履歴データから複数の意思決定モデルとそれらの切り替えルールを学習するといいます。

 

 これにより、熟練者が時と場合より柔軟に使い分ける判断基準を非熟練者でも理解しやすいロジックで説明し、熟練者と同等レベルの意思決定を行うことができ、例えば営業販売に適用した場合、成約率の高い営業の行動履歴を学習し、顧客(見込み客、常連客など)ごとに異なる最適な対処を学習し、経験の浅い営業に活動指針を出すことを可能としています。

また、熟練者と同等レベルの意思決定をするためには、大きなリスクを避け、効果を最大化にする施策を選択する必要がありますが、熟練者の過去の行動履歴から意思決定モデルだけでなく制約も同時に学習するといいます。

 

 新技術では、熟練者・非熟練者の行動履歴データからのサンプリングにより意思決定モデルを評価できるモデルフリー方式(環境のダイナミクス(状態遷移モデル)が既知でない場合でも強化学習・逆強化学習が適用できる方式)を新たに開発しました。

 

同方式を採用することで、コストのかかる精緻な状態遷移モデルの準備が不要となり、学習環境を簡略化することを可能としているほか、学習途中の意思決定モデル評価をシミュレータなどで実行する必要もないため、学習が既存逆強化学習の100倍の効率で実現できるといいます。

 

 主にRPA(Robotic Process Automation)を適用できない複雑な意思決定を必要とする業務領域(例:営業活動やプラント運転など)や人の判断・動作を物理的に再現する領域(例:自動運転やロボット制御など)に対して適用を可能としています。

また、新技術をTV放送局の広告スケジューリング業務(広告スケジューリング業務:広告宣伝の効果やスポンサーの好みを考慮しながら、複数のTVコマーシャルを限られた番組時間枠に最適に割当をする業務)に適用し、実データを使った性能評価を実施しました。

TV放送局の広告スケジューリング業務での適用内容TV放送局の広告スケジューリング業務での適用内容
同業務は、各CMにおける要件・制限事項と、放送枠の活用方法など放送局側の要件の両方を考慮しなければならず、高度なスキルやノウハウが要求され、新技術を活用した結果、経験豊富な熟練者と同等レベルの意思決定を10倍以上のスピードで実現できることを確認しました。

 

 記事の中にもありますがRPAでカバーできなかった複雑な意思決定を必要とする業務の適用を可能としているので、RPAと組み合わせた形で幅広く活用されていくのではないかと思います。

 

引用記事:

https://news.mynavi.jp/article/20190717-861016/

 

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